『脱毛と人目と年齢』

脇の脱毛は常識、パンストの下からスネ毛が見えているなんてナンセンス、袖からすんなりと伸びる腕は白くすべすべでムダ毛なんて1本もないわ・・・・・そんな時が確かに私にもありました。でもそれはもう何年も昔の話です。

結婚して、子どもが生まれて、アラサーと呼ばれ、アラフォーとなるうちに、ムダ毛はすくすくと育ってしまったように思います。
結婚して専業主婦になると、人目につく時間が格段に減ってしまいます。オフィス街をヒールでカツカツ歩くこともなくなって、夜に遊びに出ることもなくなって、ここで心の中に怠慢がが生まれてしまうのです。
そして次にくるのが出産。こうなると、外には出ても人目は子どもに集中して、誰も母親には目もくれません。おまけに日々の育児や家事におわれて、自分にかける時間はますますなくなり、ムダ毛の増殖が始まります。

こうなってしまうともう、脱毛する時といえば、子どもを連れて泳ぎに行く時と、温泉旅行に行く時くらいのものです。
しかも脱毛と言っても、怖いくらいに育ったムダ毛に「うわー」と思いながら、カミソリで剃るていどのもの。翌日にはまたムダ毛の育成の日々が始まります。

そうしてハッと我に返るのが、子どもがある程度育って手が離れたころです。
自分の時間が持てるようになって、おしゃれな服でも買おうかとインターネットを眺めます。モデルの女性が美しく着こなす姿をあれこれと見ながら、ふと自分の有様に気付くのです。
自分をなんとかしなくては、おしゃれな服を着ても似合わないので、あわててあれこれと動き始めます。でも十年一昔とはよく言ったもので、かつて自分が愛用していた脱毛製品はもう店頭には並んでいないのです。

さあどうしようかと、今度は脱毛の情報をインターネットで調べます。時間はたっぷりあるので永久脱毛をしようかと思っても、こんな年齢のおばさんがサロンに出向いては場違いではないかと不安になったりします。
そこで友達を誘って引き込み、グループで永久脱毛を目指すことになりました。このグループ、そろいもそろってムダ毛が立派に育っています。

脱毛とは不思議なもので、ムダ毛がなくなって肌がつるつるになると、それだけでなんだか若返ったような気分になるのです。
さあ、これからは手を抜かずに若さを取り戻しますよ。